61歳で心原性脳梗塞になった夫と生きるブログ

夫が脳梗塞になりました。医者は歩行は無理と言っていましたが何としても歩きたいという夫の願いに寄り添いながら日常を綴ったブログです

脳梗塞発症までのカウントダウン

その日は研修の職人さんと現場に資材を届ける運転手の三人で仕事をしていた。

脳梗塞発症には前触れがあるとの事。それは後で知ったことだが

それが前触れだったのか!?

脳梗塞発症の前兆 これが前兆とは知らなかった!

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3:30分ころ道路に面した作業兼資材置き場の所でいきなり

左足ががくがくと痙攣を起こし体全体も揺れ立っていられない。

思わずそこにあった一斗缶にすわってしまった。 

今までにこのような事はなく初めてであった。

疲れているのかなと思っていたら1~2分ほどで収まった。

その後30分ほど仕事をしたが何事もなく過ぎた。

 

4:00頃に運転手と職人さんを帰した。

今日は早く帰ると約束していたので、周りを片付け少しパソコンをいじって

帰る支度を始めた。

ついにダウン!脳梗塞発症

 

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机に座っているときいきなり首がガクッと前に折れた。それは四時半頃

首の後ろの辺りをトントンと叩き、ボイストレーニングのようにあいうえおと大きく動かした。これは後々良かった運動だった。

「俺は相当に疲れているな~。さてトイレでも行って帰るか!」と立ち上がりトイレに行こうとしたらバタッと倒れてしまった。

この時は机の方に脚が向いた状態。一生懸命立ち上がろうとしても起き上がれない

何が起こっているのかまだわかっていない。

とにかく妻に電話をかけようと思い、もがいてもがいて

やっと頭が机の方に移動できた。

ここでどのくらい時間がかかったのかはわからない。

 

机の引き出しを引っ張り、そこを支えに立てるかトライしてみたが、

すでに半身不随の身はずっしり重く立ち上がることはできなかった。

そばにあった回転式の椅子にも捕まるがそれもだめ。

回転椅子の下のスチールの辺りを腕枕にして神様にきいた

「俺は死ぬんですか?」

死ぬかもという思いつつもう少し頑張ってみようと

机の上に置いた携帯を取ろうと試みた。

 

机の引き出しの一番下に置いていた流行りのボディバッグを取り出した

本体を持ち紐の部分を背面から机の上に投げてみた。

ひっかかって取れないかな?

4~5回ほど試したが落ちてはこなかった。

 

ほとほと疲れたのか少し眠ったのかもしれない。

あれ?暖かい。絨毯でも敷いていたっけ?

実は自分の左足に右足が乗っかっていたのだ。

 

目が覚めた。また聞いた。「神様俺はココで死ぬんですか?」

俺は覚悟した。

せめてもの枕をして、、と思い机の引き出しの一番下に置いてあった

弁当箱を枕にした。

でも最後にもう一回トライしてみようと思った。

机の引き出しの一番上を開けて手を伸ばした。

「あれ?何か触った、携帯だ!」その時気配を感じた。今も思っている!

そこに誰かいて携帯を渡してくれた

 

やっと携帯が取れたが麻痺した左手は言うことを聞いてくれない。

左手で携帯を持てない、曲がった左手の肘の辺りに置いてロックを解除する。

うまく打てないし、二度も間違って残るあと一回!これで失敗するともう一巻の終わり

ここでも奇跡は起きた!やっと解除はできた。

苦労の末やっと自宅を探し出し、家に電話した。

ココも賭けであった。怒って電話に出てくれないかも。そうしたら終わりだ。

妻は携帯でも家電でもなかなか出てくれない。

そうしたらあきらめるしかないと思った。

何と!2コール目で出てくれた。

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もしもしと言った途端もう飲んでるの?!と怒りの声

俺はひたすら「助けて助けて救急車呼んで「」と言い続けた。

暫くしたら、事務所の戸が勢いよくあき「父ちゃん!」という声と

冷たい風が入ってきた。

俺は助かったと思った。色々検査があってやっと血液サラサラの薬の投与

夜間の救急病院で9:50分投与開始!と医者の声が響いた!

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発症から5時間以上経っていた!

これから長い入院生活とリハビリが始まる序奏だった。

前兆を知っていたなら迷わず即刻病院受診を!

脳梗塞についての知識が全くなかった私はせっかく教えてくれた前兆を見逃してしまった。

前兆を知っていたら迷惑をかけても病院に一刻も早くみてもらうことだ!

通りから奥に入った事務所に一人でいたことも良くなかった。

もし今までに経験したことのない異変に気付いたら時間まで同僚にいてもらえば

対応してもらえたかも。

とにかく一人でいてはダメた。

処置が遅くなって障害を残した。

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